Individual Umbrella

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和傘とは。

和傘は、竹を主材料とし軸と骨を制作したものに和紙を張って、柿渋、亜麻仁油、桐油などの植物油を混合して染みこませ、防水加工をすることで、雨具の役割としたものです。
その工程は、実に100を超え、すべて長年の職人の技によるものです。油の混合には、紙との相性に加え季節に応じて比率を調整する必要があり、その技の習得には時間を要します。

 

和傘の種類として、

 

蛇の目傘・・・傘を開いた際、蛇の目模様となっている実用本位の雨傘。
番傘・・・実用本位の雨傘で無地が多い。呉服店では上顧客のための貸し傘として用意されました。
端折傘(つまおれがさ)
紅籐傘・・・細身のきゃしゃな柄の骨に綿を巻き、柄に籐を巻いて飾りとした傘。
日傘・・・日よけの傘。
舞い傘・・・舞妓など芸能に使用された傘。
踊り傘・・・舞妓など芸能に使用された傘。
野点(のだて)傘

 

がありますが、日傘には油塗りの工程は省かれ、防水処置はしていなかったと伝えられています。
日傘は、名のとおり日を避けるための傘で、表面の傘張り部分が素材絹、更紗・和紙などが使われています。
和紙張りのものには、様々な花鳥や唐草模様の絵や藍色の無地ものなどデザインが豊富であり、模様傘は婦人用として、無地傘は医師・儒者の間で流行しました。

 

 

室町時代以前は傘は閉じることが出来なかったのですが、呂宋助左衛門によって呂宋(フィリピン)から開閉できる傘が輸入されると、それを独自に改良し、現在のような構造の和傘になりました。
しかし、室町、安土桃山時代までは傘は高価な嗜好品であり、一般民衆に普及したのは江戸時代中ごろからでした。
和傘は当初は京都や大坂の近畿圏で生産されていましたが、やがて岐阜、江戸でも生産が始まり、全国各地へ広がっていきました。

 

こと京都で制作された傘は「京和傘」と呼ばれていて、その素材の和紙は傘に合わせて、越前和紙(福井)・五箇山和紙(富山)、美濃和紙(岐阜)が主に使用され、竹は岐阜真竹、京銘竹を使い、細かな素材にも京漆や京真田紐、数奇屋金具を用いて、装飾の少ない上品な傘を今に伝えています。

 

江戸時代には各藩の財政難から傘作りが奨励され、それぞれの地域で根付いた傘製造が行われています。
その産地として、京都和傘、高松和傘、静岡和傘、金沢和傘、岐阜和傘、湘南和傘が挙げられます。

 

 

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和傘とは。記事一覧

和傘の歴史

飛鳥時代に伝えられた蓋(きぬがさ)は、平安時代に入り和紙の普及、品質向上により、竹を親骨(フレーム)として細工改良した傘が作られたと伝えられています。ただ平安時代当時はまだ天蓋のような覆い傘であり、貴人への日よけ、魔よけの意味が強かったといいます。この時代はまだ閉じることができる傘は登場していません...

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和傘の欠点、防止策(メンテナンス)

和傘は傘部分に油を使用し防水性には大変優れていますが、紙と竹が主な材料であるため、傘自体の耐久性は良いとは言えません。また材料のほとんどが自然素材のため、洋傘に比べて重量が重いという欠点も挙げられます。和傘は、長期間使用すると素材の色変わり、また和紙部分の虫食い、湿気による紙内部への侵食も見られるよ...

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和傘の大きさ、重さ

和傘の大きさは、全長が70cm〜80cm程度、傘を広げたときの直径寸法(傘骨の長さ)60cm前後が通常サイズとなります。傘をたたんだときの直径が15cm前後です。和傘の重さは、種類によって若干差がございます。羽二重傘     乾燥重さ540g前後     雨天使用時の重さ670g前後紙蛇の目傘   ...

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