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洋傘とは。
江戸後期の1804年(文化元年)、長崎に入港した中国からの唐船の舶載品目の中に「黄どんす傘一本」との記述が見られます。
この中国からもたらされた傘が現在の洋傘の第一号と言われています。
それ以前にも日本に持ち込まれた形跡、記録はあるものの、はっきりとした記録に残っているのは、この「黄どんす傘」であると考えられています。
本格的な輸入始まりは、1859年(安政6年)頃といわれ、この時期に締結された修好通商条約により、主にイギリス製の洋傘が輸入されたと伝えられています。
イギリス製の洋傘は、日本独自の竹と和紙で作られた和傘に比べて、重量が軽くその姿が黒いこうもりに似ていたことから、洋傘は「蝙蝠傘」と呼ばれています。
洋傘の輸入本数は年々増加していきましたが、明治時代以前はまだ洋傘は高価な嗜好品であり、一部の武家、医師、洋学者たちなど上流階級が使用していた程度で、庶民には手の届かなかったようです。
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